人気ブログランキング | 話題のタグを見る

指輪の責任

指輪の責任_a0112420_11261041.jpg


夫の最後の贈り物 指輪に誓う「娘と強く」 2011年3月20日 読売新聞


私たちの仕事は、ジュエリーを作ること。
つまり、「あってもなくてもいいもの」を作る仕事です。

被災地の惨状を知るにつれて、
生活に必要ない、そんなモノを作って売っている私たちは、このままで、いいのだろうか、、、。
と、正直、思い悩んでいたのでした。


そんな時に、目に入った、読売新聞の辛く悲しいニュース。
号泣。

けれど、指輪ひとつに想いをこめる人がいて、その指輪ひとつを心の支えにして強く生きていこうとしている人がいる、と、考えたとき、はっとしました。

もしかして、もしかしたら、私たちの作る指輪も、どこかで誰かの想いを伝えているのかもしれません。
だから、あってもなくてもいいもの、だけれど、私たちは、この仕事を続けていきたい。


恋人へ
夫へ、妻へ
父親から成人する息子へ
祖母から母、そして娘へ、、、、


気持ちや想いを伝えるプレゼントになりうるからこそ、「ちゃんとしたもの」を作る責任があると思うのです。

簡単に壊れてしまったり、万一壊れたときにも修理ができなかったり、傷ついたときに磨き直せなかったり、そういう物は作らない。
(どうしても、お客様のご要望で作るときはリスクもお話してしっかり納得していただく。)

自分たちの売った物には、きちんと責任を持つ。

たとえば、そんな当たり前のこと。

作って売っていくためのデザインも大切だけれど、やっぱり根本的なところを大事にしていかなくてはいけないと改めて考えさせられています。
by sayaka_ozawa | 2011-03-30 10:16 | 仕事のこと


<< 帰ってすぐ20分でごはん その214 ルパン三世展 @京都 >>